Yuri Suyama

1-43-12
Tomigaya, Shibuya-ku
Tokyo 151-0063, Japan
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フランツ・カフカ『世界文学全集29 城 変身』河出書房新社/1962年
小島信夫『アメリカン・スクール』新潮社文庫/1967年
村上龍『限りなく透明に近いブルー』講談社文庫/1978年
レイモンド・カーヴァー『必要になったら電話をかけて』中央公論新社/2004年
多和田葉子『犬婿入り』講談社/1993年
村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』新潮社/1994年
ロラン・バルト『零度のエクリチュール』みすず書房/1871年
ヴォルター・ベンヤミン『ベンヤミン著作集6』晶文社/1975年
三浦雅士『考える身体』NTT出版/1999年
柴田元幸+高橋源一郎『小説の読み方、書き方、訳し方』河出書房新社/2009年


「奇妙な文体に惹かれる。不安を与えられながら、同時に笑いが込み上げてきたり、酷く暴力的でエキセントリックな描写なのに、通低音のように静かな空気が流れていたり、淡々と語られる背後で驚異的なスピードで時間が進んでいたりする。文字を追っている最中、ずっと耳元で囁かれているような感覚を持つこともあれば、読後にどこか別の場所へ移動してしまっていることもある。"日本語"を読みながら"日本人"から遠く離れたりもする。
これらは、文体の持つ"属性"みたいなものによる作用だと思うのだが、よく分からない。きっと作者だって、そんなこと分からないだろう。ただ、そこには、高橋源一郎が「『固体』としての小説と『気体』としての小説と『液体』としての小説、それらを繋ぎ合わせている『ひとつのより大きい』何か」と呼ぶものがある。"タイポグラフィ"は、その変容する"何か"が他者の身体を通過し、もう一度変容した結果ではないだろうか。」


(『idea #343』、「タイポグラフィをめぐる書物」寄稿)